夜尿症について
こどものおもらしや夜尿症について
人は生まれたときは喋ることも立つこともできませんが、生後より少しずつそれらの機能を獲得し、発達していきます。
排尿も同じように、少しずつ発達しながらできるようになっていくもので、その過程には、“尿を作る”、“尿を貯める”、“尿が貯まった事を認識する”、“意識的に尿を我慢する・出す”、といったステップを踏んでいく必要があります。
排尿も同じように、少しずつ発達しながらできるようになっていくもので、その過程には、“尿を作る”、“尿を貯める”、“尿が貯まった事を認識する”、“意識的に尿を我慢する・出す”、といったステップを踏んでいく必要があります。
おしっこは何歳になったら自分でできるもの?
トイレトレーニングは必要?
もともとに病気がなければ、生まれたときには“尿を作り排泄をすること”は可能なはずで、その後から尿を貯める機能・反射的な排尿する機能が成長し、2歳以降でおしっこが貯まっているという認識と、意識的に尿を出すという行為が成長していきます。
一般的には、3歳半で約半分のこどもが起きている時のおしっこができるようになり、4歳で約半分のこどもが夜も漏らさなくなると言われていますが、これには個人差があります。昼の排尿や、夜のがまんができるようになるには、本人の様子を見ながら少しずつ家族の方とステップアップを進めるとよいです。
その中でトイレトレーニングはおしっこができるようになるうえで重要ですが、排尿は個人差のある発達なので、それぞれの能力に合わせて、環境を整えながら促してあげることが重要です。
一般的には、3歳半で約半分のこどもが起きている時のおしっこができるようになり、4歳で約半分のこどもが夜も漏らさなくなると言われていますが、これには個人差があります。昼の排尿や、夜のがまんができるようになるには、本人の様子を見ながら少しずつ家族の方とステップアップを進めるとよいです。
その中でトイレトレーニングはおしっこができるようになるうえで重要ですが、排尿は個人差のある発達なので、それぞれの能力に合わせて、環境を整えながら促してあげることが重要です。
小学生のおもらしはおかしいの?受診した方がいい?
一般的には5歳までには“トイレでのおしっこ”ができるようになっていると言われていますが、一方で7歳児でも5~10%が昼間のおもらし(昼間尿失禁)を経験するとも言われています。
5歳を過ぎて月2回以上の頻度でおもらし(昼間尿失禁)を認める場合は、診療の対象となるので受診をおすすめしています。
5歳を過ぎて月2回以上の頻度でおもらし(昼間尿失禁)を認める場合は、診療の対象となるので受診をおすすめしています。
昼間尿失禁って病気なの?どんな検査や治療をするの?
排尿は生まれたのちに徐々に獲得していく能力で個人差がありますが、何らかの病気が隠れていることがあります。当院ではまずはそういった病気がないかどうかを確認します(腎臓や尿管・尿道など尿路の病気、排尿に関わる神経や発達の病気、内分泌的な病気など)。来院後、まずは生まれてから受診時まで経過をお聞かせいただき、身体の診察をしたうえで、以下の検査を行っています。
〇 尿検査…可能でしたら来院時に朝一番の尿を持参してください。
〇 腎臓・膀胱など尿路や、腸の超音波検査…予約制のため初診日の検査は行えません。
〇 尿流測定…検査用のトイレに座って通常の排尿を行う検査です。
〇 排尿記録…24時間×数日分のすべての排尿を記録していただきます。
いずれも、入院は不要でお子さん本人の負担は少ない検査ですが、これらの検査の結果や、治りが悪い場合には、採血などの検査も検討しています。
治療は上記の経過や検査を確認したうえで行いますが、まずは定時排尿などの排尿指導から始めていき、経過によって抗コリン薬などの薬剤を使用します。
〇 尿検査…可能でしたら来院時に朝一番の尿を持参してください。
〇 腎臓・膀胱など尿路や、腸の超音波検査…予約制のため初診日の検査は行えません。
〇 尿流測定…検査用のトイレに座って通常の排尿を行う検査です。
〇 排尿記録…24時間×数日分のすべての排尿を記録していただきます。
いずれも、入院は不要でお子さん本人の負担は少ない検査ですが、これらの検査の結果や、治りが悪い場合には、採血などの検査も検討しています。
治療は上記の経過や検査を確認したうえで行いますが、まずは定時排尿などの排尿指導から始めていき、経過によって抗コリン薬などの薬剤を使用します。
夜のおもらし(おねしょ)が治らないのはおかしいことなの?
5歳を過ぎても月に1回以上の頻度で少なくとも3ヶ月以上連続して夜間睡眠中のおもらし(おねしょ)を認めるものを夜尿症と言います。7歳児の夜尿症は10%程度とされ、その後年間約15%ずつ自然治癒していき、成人に至るまでにほぼ全例が治癒すると考えられています。男女比は約2:1で男児に多いとされています。
ご両親のどちらかに夜尿症の既往がある場合、約40%のお子さんに夜尿症が出現するとされていますが、明らかな原因はまだわかっていません。
ご両親のどちらかに夜尿症の既往がある場合、約40%のお子さんに夜尿症が出現するとされていますが、明らかな原因はまだわかっていません。
夜尿症はどうして起こるの?
夜尿症は親の育て方やこどもの性格の問題ではありません。
原因としては睡眠中に膀胱がいっぱいになっても、尿意で目をさますことができないという覚醒障害を基礎としています。この覚醒障害に加えて、睡眠中の膀胱の働きが未熟であること(膀胱の容量が小さい、ある程度膀胱に尿が溜まると膀胱が勝手に収縮してしまう、など)や夜間尿量が多い(夜間多尿)ことが重なると発生します。
原因としては睡眠中に膀胱がいっぱいになっても、尿意で目をさますことができないという覚醒障害を基礎としています。この覚醒障害に加えて、睡眠中の膀胱の働きが未熟であること(膀胱の容量が小さい、ある程度膀胱に尿が溜まると膀胱が勝手に収縮してしまう、など)や夜間尿量が多い(夜間多尿)ことが重なると発生します。
受診する前にできることはある?
夜尿症の治療では行動療法が非常に重要で、これは受診した後も必ず継続して行っていただくことになります。受診する前から少しずつ始めてみてもよいかもしれません。
行動療法
〇 夕食後から寝るまでの間の飲水量をできる限り減らす(できれば200ml以下)。
〇 塩分を取り過ぎない。
〇 寝る前に必ず排尿を促す。
〇 おねしょの記録を付けてみる。成功した日は褒め、できなかった日は責めないことが重要です。
〇 『おねしょをしないように起こす』のはやめてください。
行動療法
〇 夕食後から寝るまでの間の飲水量をできる限り減らす(できれば200ml以下)。
〇 塩分を取り過ぎない。
〇 寝る前に必ず排尿を促す。
〇 おねしょの記録を付けてみる。成功した日は褒め、できなかった日は責めないことが重要です。
〇 『おねしょをしないように起こす』のはやめてください。
夜尿症はどんな検査や治療をするの?
夜尿症のお子さんでも5%弱には泌尿器科的疾患、内分泌疾患、脊髄疾患や精神疾患が見つかることがあるため、最初に受診された際にこういった疾患による夜尿症でないか慎重に診察します。これらの疾患のないことが確認できたら、夜間尿量の測定や膀胱容量の測定を行います。
治療については、まず上記にある行動療法を資料などを使って頑張ってもらいますが、それらを徹底できるかどうかが非常に重要です。それでも改善が認められない場合には、薬物療法または夜尿アラーム療法を検討します。
当院では、お子さん・親御さんとじっくり話し合いながら診療しています。診療は小児腎臓病・泌尿器疾患に精通した医師が担当しており、夜尿症の症状のみならず、昼間尿失禁をともなう排尿障害のこどもの診療も積極的に行っております。
おしっこに関するお悩み・ご相談は一般の小児科外来でお受けしていますので、小さなことでも結構ですのでお気軽にご相談ください。
治療については、まず上記にある行動療法を資料などを使って頑張ってもらいますが、それらを徹底できるかどうかが非常に重要です。それでも改善が認められない場合には、薬物療法または夜尿アラーム療法を検討します。
当院では、お子さん・親御さんとじっくり話し合いながら診療しています。診療は小児腎臓病・泌尿器疾患に精通した医師が担当しており、夜尿症の症状のみならず、昼間尿失禁をともなう排尿障害のこどもの診療も積極的に行っております。
おしっこに関するお悩み・ご相談は一般の小児科外来でお受けしていますので、小さなことでも結構ですのでお気軽にご相談ください。